2006年2月28日

女性の観察

自らを醜いと信じる女は己が劣等感が為に、やさしい心を持っていて子どもを悲しいほど愛する。浮気を起こさないよう極めて強い自制心を発達させ幼い容姿に憧れを持っていて、永遠の美少年に理想を信じている。そういう女は老いるほどに愛想で優る。孫が懐く。知恵の為に誰もに重宝がられ長生きする。最も普通に見られる長者。美しいと女はその誇りが為に、自分に釣り合うはずの男を探して終生徒然彷徨う。次第に化粧に自惚れることを求め、肌を侵食せしめ瞳のきらめきは濁り生気を失わせる。いつの世も社会に溢れる蛮族はそういう女の魅惑を逐い、独り占めしようとするが大抵失敗する。そして希に結婚に成功すると、そういう男は禿げる。年老いてもそういう美人は小さな子どもの世話を適当にしてできるだけ若い美男子と連れ立つことを夢見ている。しかしかつての艶々しさを失くした女は、どう足掻いてもそんな若者の目を掛けられる筈もなく文学とか何かそういう代償に過ぎた栄華の日々を想い込めて何事かを謡い、しだれ雨の墜ちる様にぽつんと消える。早々自殺するのはこういう型が多い。
 どちらともない女もいる。生まれつき不可能な男勝りを信奉し、髭が茫々で毛ぞりの手間に常々煩わされる。そういう女は月を怨み、非力を憎み、女性専用というお触れ書きには何でも歓び勇んで乗り込むが、結局は幼子をあやすことも知らず、食事は常に不安定で、おまけに神聖な少女みたいなところを残したまま最大に尊敬されて死ぬ。何らかの女権の長とか巫女とはこういう者がなり易い。