鈴木雄介ブログ
2005年12月26日
花と旅
君は旅の途中で小さな花に出会う。それは道端に咲いた何気ない花だ。特徴もない、取るに足らない命。しかし君はそれを愛することになる。
幾ばくかの甘い猶予のあと花は風雨に晒され、枯れてしまう。君が見ている目の前でそれは土に還る。
命は何度となく再生を繰り返す。希望と絶望とを抱え、次々に生まれ変わる。君はそれらの一部だ。
やがて太陽が昇る頃、君は黄色に染まった街の中を再び旅立つ。枯れるまで生き続けた花の様に、歩き続ける。
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