2024年4月10日

第二次大戦、太平洋戦争、大東亜戦争の呼称についての一般常識的見解

史学用語として、第二次世界大戦(略してしばしば第二次大戦)はそう呼びならし、ある国の政治的理想論を織り込んだ政治的に不中立な用語を日本国政府は公式外交文書などで使うべきではない。
 被害者がいる戦争での一方に片寄っての挑発的言説はただの低共感からきた偏愛に過ぎず、ある国にとって好都合だがほかの国にとってはそうではない偏狭な愛国主義をかなりの悪意(事情通と他国への害意)を込めた言葉自体に含意させる事で、国際政治的問題と不和を続けて発生させるだけで、徳に反する。

 一般的場面で第二次大戦の東亜での局面を「太平洋戦争」と呼ぶ場合、地理的名称にすぎないと考えられるので、ビルマなど東亜広域での局面まで含めたとしても、政治的中立性を超える問題はさほどないと考えていいだろう。

 他方で「大東亜戦争」は既に植民地化されていた国々から欧米勢を攘夷した大東亜共栄圏構想による、当時の大日本帝国の理想論で、かつ戦後日本国内右派の一部による植民地化へ対抗する大義を重ねて示すものなので、特定の政略言説内では必ずしも学術用語としてではなく使う余地があると考えうるだろう。