2024年3月24日

自然科学の自由教養内のあるべき位置づけ

めいろま氏は悠仁殿下が幼児の頃から虫が好きで小学生以降は更にその生育環境にまで興味を持たれてきているという基本事項すら知らないらしい 自然科学は上流社会において最も好ましい教養 そのご興味に応える為の進路を用意したということ
――あとり
>自然科学は上流社会において最も好ましい教養

 日本の上流社会の必須の教養になっていたのは主に武術と儒学や水戸学(現実政治の武家風)又は和歌(形式的存在の公家風)で、中国だと六芸、西洋だと自由学芸でした。天文学を除く自然科学は含まれていません。自然科学が特に発達したのは近代以後です。
「今後の」上流社会においてという限定条件なら、自然科学が最も好ましいと考える人がいる場合もあるでしょうが、自然科学では主に物質や生物を扱い、社会や人の心を扱うわけではないので、世の中や人間性について無知になる可能性があり、明らかに諸教養で最重要とまでは言えないと思われます。
 自由学芸に唯一、天文学が含まれていたのは、それが論理学や幾何学をあてはめて理解すべき自然界の法則的基礎だったからだと考えられます。したがって、もし天文学の代わりに、それを拡張して捉えた自然科学を置くべき、というなら、自由学芸の一部との限定的条件つきで、自由な上流で必須といえるかと。
 なお、六芸や自由学芸は、支配階級が生産労働に追われない自由人として統治に必要な基礎を意味し、社会や人間の学、或いは具体的になすべき事を定める法学、政治学、経済学や倫理学乃至それらを統合する哲学一般といった一般的学問の飽くまで序の口なので、充分な学とは言えない事にも注意が必要です。