昔、僕んちの近所には鰻屋があった。
そして夕暮れになると鰻焼いてたれ塗ってるからだろうあのいい匂いがしていた。
別の機会に自国の史学していて知ったが、うな丼を発明したのは僕の県の人だった。蒲焼はそれ以前からあったみたいだけど
鰻には可哀想だが、あの香りは一つの情趣だったのだろう
そして今不思議な事に、その鰻屋は既にないのだけど、自分の心が記憶してるせいなのか、僕の町に固有のいい香りと混在しているのか、その香がする様な気がするのだ。
自分はその意味でこの町が生み出した人間であり、そこから心身ができあがっており、抜き差しがたく郷土の風と一体化している様に思う。