2024年2月18日

日本画という美術用語または概念の最初期文献記録

第一 油絵ハ日本画ニ比スレハ実物ニ疑似スル事猶写真ノ如シ 然レモ是レ余カ説ニ於テ曽テ善美ノ基本トナス所ニアラス……
――アーネスト・フェノロサ
(1882年の発言)
美術真説』フェノロサ・述 大森惟中・記、竜池会、明治15(1882)年11月


かくの如く日本画は心の外に心なく、意をもって成立し、もしこの精神を欠けば日本画の系統は絶滅すべきのみ。
――岡倉天心
(1890-1892年の発言)
彼が、明治23(1890)年から明治25(1892)年の3年間にわたって講義した東京美術学校での「美術史」と「美学及美術史」講義の筆記録である岡倉天心『日本美術史』足利時代(平凡社ライブラリー 377、2001年、168頁。底本は平凡社『岡倉天心全集』4巻「日本美術史」)