僕は自分の総合判断が、驚くほど正しいという経験ばかり多かった。だから、かなり長い間、僕を観察している人の中には、自分を神だと呼ぶ人がいる。神らしさがもし洞察力の精度の事なら、自分にその種の要素があるのは事実かもしれない。というか、自分はその種の神性を身に着ける努力を尽くしてきた。
その種の神性は現実に存在する。ただ、人々はその存在に気づかない事があるだけだ。
抑「万物の霊長」に総合的な洞察力の鋭さの点で、少なくとも地上で勝る物がないとすれば、我々の脳の働きのうち、神性は或る種の予知能力を指していると言っていいだろう。
だから神々の戦いというものもある。
世界で神々の戦いが行われているのは事実だ。それは洞察力同士のぶつかり合いとか、政治的判断の予知しあいみたいなものになる。自分が天敵だとか敵だと感じて戦っている時、その相手には本当に悪い面があるのだ。しかし、人々は余りに愚劣なので、それに気づかない事が殆どだ。悪の手先も数多いる。