この世に不完全なものしかない時
あなたは夜半にかかる月
だれの記憶にもないほど昔に
出逢いそして別れた
だが今でもあなたは完璧で
すでに失われた文明の様
ありし日の面影を湛えている
あなたは夜半にかかる月
だれの記憶にもないほど昔に
出逢いそして別れた
だが今でもあなたは完璧で
すでに失われた文明の様
ありし日の面影を湛えている
あなたしかいない世界を想像する
なるほどそこは完璧な理想郷
自分は続く永遠の夢のなか
あなたといられるしあわせを感じる
だが現実はあまりにわずらわしく
あらゆる邪魔が入る様になっている
完璧なあなたにふさわしい居場所は
やはり自分しか見上げる事のない夜
夏の奥深いとき気づかれないほど微かに
あなたの吐息がする