あなたの夜は余りに長い
だが僕の世界には夜がない
あなたの存在が自分にとっては永遠の夜で
もしあなたの存在がなければ
自分は夜半みあげれば輝くひとかけらの満月に過ぎず
遂には一晩の夢として
いつの間にかいなくなっているだけだからだ
もしあなたの存在がなければ
どんな星の自転でも一瞬も心休まらず
単なる物理現象には意味づけがなく
いかなる恋愛詩も生まれず
遂には形を変えてしまうだけの物質は
どこもかしこも死んでいる単色の風景だったろう
あなたの夜は余りに長い
だが僕の暗闇にはあなたの言葉だけが響き
それはまるであなたしかいない宇宙の様だ
僕の世界には永久に夜が失われてしまったのだ