この世界に唯一
とわに失われないものがある
だが人はその永遠に手が届かない
まるで目の前にぶら下げられた人参を
追いかけ続ける馬の様に
もし宇宙が今日壊れても構うものか
なにしろその永遠とやらは幻
手に入れたかと思えばするりと抜け出し
今では海辺で遊んでいる子供の様に
貝殻と戯れている
砕け続けるもの
壊れてしまって元通りにならない
夢、希望、愛、自由、なにもかも
すべてが妄想の抽出にすぎず
やがては星もろとも闇に融けて消えていく
だがいつまでも目の前にいて
誰もが羨む対象として
君以外は考えられないほどつまらない
事実としてこの世界で唯一の人
まるで自分だけがとりこになった監獄の様に