2021年8月27日

愚者の存在意義

愚かな人の言葉を我々は次第に聞かなくなる。また愚者は無数に存在する。彼らに賛同したり同調したりも全く望ましくない。
 もし道徳的生き方をしたければ、愚者との関わりを避けねばならない。また、世知を十分にもつ必要もきっとあるだろう。端的に、愚者は無数に現れ、およそ何も望ましいことをしない。悪例の有り様をさまざまにみせている存在として、愚者にまつわる世知は知られねばならない。

 愚者の間で人は幸せになれない。自分より遥かに愚かな人々の間で生きるのは地獄で生きているのと一緒である。だから賢者は通常、脱俗して世捨て人や仙人のよう生きている筈で、それ以外に愚者らから大小の損害を受けるのを避ける仕方はどこにもありえない。