純粋に愚かな人は、自分の判断で賢愚を判定できると信じきっている。一体、当人が愚かなのにそんな事ができるだろうか?
自ら判断すると誤り易いと考えた愚者は、肩書に頼る。それは他人の判断の積み重ねなので、自分の愚かさよりはまだ信頼が置けると考えるらしい。だが当然ながら肩書は実力を反映しているとはかぎらない飾りである。ここでも愚者は賢愚を判定できない。
愚者は必ず賢愚と善悪を混同する。ずるさを英知と混同している。