趣味の悪さとは、審美観に投射された道徳性の低さ、即ち感受性の卑しさの事だ。
一般に、都会ずれしている人々が下卑た趣味、悪趣味さを持ち、当人達はそれが洗練だと思いこんでいるのは、この為だ。粋とか萌えとか雅とか、(ものの)あわれとかおかしとかいう美意識は、一般に都会人が都会ずれを自慢し、実際には不道徳さを正当化しているに過ぎないものである。似た様な事は、ウィットとかユーモアとかエスプリといいつつ他人を傷つける冗談を上等な事かの様に考えている一部の西洋人にもあてはまる。自文化中心主義そのものが一種の不徳なので、都会自慢・田舎差別になって出てくる東京中華思想・京都中華思想かぶれとか、西洋中心主義・アメリカニズムが卑しさの証なのはいうまでもない。これらに誤って憧れている人々も同様。