逆に、僕が都内に暮らしていて、一体どういう道理どういう目的で、都民なるものが地方差別、田舎差別の言説をするか、自分も実際にその真似までして理解しようとしていた時期があった。その結果わかったのは、彼らは100%悪意で、知りもしない対象を仮想敵にしたて差別で擬似的一体感を得たがっている。調度、右翼なるものがほぼ類似の目的で、排外的な差別を行うのと一緒だ。東京都民のうち排外主義や国内蔑視により地元愛もどきの東京人ごっこを激しく主張するのは、都外出身の帰化人に多い傾向も感じられた。いわゆる江戸っ子にそういう例がないとはいわないが、もともと同化の誇示が目的なのである。
この東京中華思想と呼べる田舎・地方差別的言説の最大の原因が、都外出身者による東京同化目的の誇示なら、彼らがいわば過度の東京愛を偽装する為に、全く無関係の国内諸地方を無理に或る差別観の下で分類し、確証バイアスで貶めている理由もはっきりわかる。都会人ごっこの本質は純粋な悪意なのである。