2020年2月8日

自己犠牲の限界

人が正義に基づかない限り、悪意ある人々を尊重するのは全くの間違いだ。自己犠牲が卑しい人、性悪や悪人の救済を目的に行われたとき、その行為は自分のお人好しさを示す効果しかない。
 しかし身分差別は尊卑を最も偽装し易い。学位学歴教育歴もこれを補完する形でしかない。

 正義でないとき自己犠牲は匹夫の勇にすぎない。
 だが異なる個人間で正義を共有するのは難しい。それは個人同士に道徳観を構成する異なる要素があるからだ。自己犠牲の究極目的は、この意味で良心の満足に違いない。相手に意味が受けとれない利他性は、全てこの領域をでない。