2020年2月29日

良質なミームの方が視聴回数至上主義にまさって長寿

ツイッター、フェイスブック、インスタグラム、ティクトク、ユーチューブ。この数年で出てきたおもに米中のSNSは、「いいね」又は視聴回数(Page View)と呼ばれる他者の反応を報酬としている。その意味でこれらは本質的に、他人にこびへつらうしくみの上でミーム競争させられているといっていい。
 なぜそうなっているかだが、SNS運営会社の方は、いいねなどなんらかの肯定・否定的反応を伴う視聴回数に広告をのせ、金儲けしたいからだ。それだけ。他に理由はない。色々会社によっては言い訳をくっつけているが、ミクシーのよう客が離れたら存続できなくなり、別の金儲けに逃げていった例すらある。
 SNS上の表現はその意味で、大衆消費へ徐々に最適化されていく。ヒカキンが代表者で、小学生にさえわかり易い全年齢向け表現をとって莫大な視聴回数とそれに伴う金を稼いだ。
 裏を返せば、どれだけ偉大な内容でも視聴回数を稼げない隙間表現は、SNS運営会社にとって余り重要ではない。

 これが現在までのSNSの根本限界で、視聴回数至上主義が悪い面に出ている。だからユーチューバーもティクトカーも、より低俗になっていく淘汰圧がかかっている。
 不義にして富み且つ貴くとも時代の荒波はかれら、俗受けネット芸人を浮雲の如く消していく。
 人は目先の金より至善に留まるがいい。

 長い目でみれば、良質なミームだけが残る。これは重要な点だ。だから自分の知る限り『源氏物語』は消えて『平家物語』が残る。この両者は今の所、趣味の劣る人間によって前者の方が有名みたいになっているが、中身の立派さでは完全に後者に軍配が挙がる。私は前者に呆れたが後者では感涙したほど違う。
 世人は、例え名門大の教授みたいな地位にある者も、大概全部が馬鹿である。寧ろ科学なんて殆ど間違いの塊(疑わしい仮説の体系)といってもいい。勿論これは私の知的水準なり虚栄心が高すぎるからダニクル効果でいってるんでなく、唯の事実である。学問は総じて進歩し過去の劣った質はぬりかえられる。