鈴木雄介ブログ
2019年7月22日
二本の川
君のいない世界は月のない空
日の射さない裏庭に咲いたあじさい
だが色のない世界で生きている僕は
さもぽつねんと砂漠に佇むサボテン
脳裏
(
ノウリ
)
に聞こえる
潮騒
(
しおさい
)
のうち
囁
(
ささや
)
かれた世迷いごとは遠くはるかに
冷夏
(
レイカ
)
に出されたメロンの
憂鬱
(
ユウウツ
)
驟雨
(
シュウウ
)
のなか歌うあまがえる
身の毛もよだつ行き先のない闇
おちていく
なおも君は不敵に笑み
遠すぎる距離を祝いながら
決して
交
(
か
)
わされない二本の
川辺
(
かわべ
)
で
プラトニズムに感謝しているのか
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