2019年4月15日

消費税は軽減税率と組み合わせる限り累進課税で、かつ景気悪化に必ずしも繋がらない説

(OECDの「日本政府のプライマリーバランスを黒字化するには、消費税を最大26%まで引き上げるべき」とする発表に対し、共産党首・志位和夫氏による「冗談じゃない。なぜこんな借金まみれの国になったか。大企業・金持ち減税で税収を空洞化させた上に、無駄な巨大開発に血税をつぎ込んだからだ。そこを正さず消費税に頼れば暮らしも経済も破滅。根本から転換を!」とのツイートへあてて)
日本共産党は一国二制度を採用するのですか? 企業国有化がマルクス主義だった様に思います。
 もし中国共産党同様、自由市場と共産党政権を両立するとして、欧米で通常行われる日用品の軽減税率とくみあわせた消費税(付加価値税)が累進課税でない証拠があったら、是非、資料を公にして下さい。
 各国の一般消費税率によれば、特に(高いエンゲル係数の)低所得者に影響が大きい食料品の税率、かつ日用品のそれは、大抵の国で低くなっています。そうであれば、消費税は単に企業の値下げ誘因となる、累進課税なのではないですか? 私は消費税の最終負担者は企業だと思いますけど。
「消費増税が景気悪化につながる」一般論が世間に流布しているが、北欧含む西洋諸国の経済成長率は、かなり長期間、消費税率同様、日本より高いですよね? 
ノルウェー消費税24%(食品12%)成長率1.39、フランス消費税20%(食品5.5%)成長率1.52>日本消費税8%成長率0.81
経済成長率のデータ。IMF、2018年度、2019年4月版)
これをみるかぎり、日本の消費税率を、食品・日用品の税率を据置くかフランス以下(5.5%以下)に下げつつ、20%~26%程度にしたとしても、別の経済対策が功を奏すれば、西洋と同等以上の経済成長率(景気)は十分達成可能なのでは? いいかえれば、消費増税と景気悪化に因果関係はないのでは? もし消費増税と景気悪化に因果関係があったと経済学的に実証できたとして、常に異なる状況が起きうる現実社会を後づけで分析する経済学の特性上、今後は分からない。仮に因果関係か正の相関、又は擬似相関が両者にあったとして、別の景気対策と組み合わせれば軽減消費増税がPB黒字化に役立つのは事実では?
 我々国民は自国をよりよくする為に立法なり行政を議員さんに代行しているわけです。「政権批判をする為の議論」「権力維持・奪取の為の議論」は、まあ(違憲立法の連打を含む安倍政権暴走中の)今はそれが第一に必要なのもわかるのですが、それはそれとして、本質については別に置いて冷静にきちんと、精確無比に議論していただきたいです。