2019年3月21日

脳は専門化できても汎用化されない

勉強しかできない馬鹿というのは、脳の性質上、容易にありうる。その人は学校教育で行う何らかの知識の暗記や思考型に習熟したかもしれないが、それ以外の領域では全く役に立たない脳のままの人だ。
 脳は専門化できても決して汎用化されない。
 高い学位・学歴保持者が一般的な知能や人格に劣っていても何も不思議はない。彼らは専門性の中でも限られた領域の知識しか試験されていないし、またその学習課程が一般教養的でない限り博学さの証明にさえならず、万能の知能がないのは当然のことだからだ。
 政府や企業の人事考査が経歴書の中にある学位・学歴を差別の手段にしてきた文化慣習は、独学や教育課程の外にある学習を無視しているし、特定の専門知を他の知能と後光効果で誤認しているだけだった。だから一般人が賢さの目安にしている学位・学歴は基本的に誤った信念であり、ただの差別的妄想だ。
 或る領域での能力はその分野自体で試されねばならない。実地以前に何らかの別分野での成績を能力の類推にあてがうのは、能力間の共通部分が隣接性などで必然に因果づけられない殆どの場合、間違った判断をもたらす。