鈴木雄介ブログ
2019年3月30日
老成
いつか、他人の偏見や差別をみても何一つ心を動かされなくなるだろう。そのとき自分は老成し、自分の中に寛大さの海をつくり、あらゆる考え方を泳がせながらしかし、どれが最もすぐれた徳かを知っているだろう。
自分が偏見や差別をみて傷つくのは、人の卑しさに失望するからなのだ。
ありとあらゆる人間を見てもう人の言動に心動かされなくなった老人は、たとえどれほど卑しい人間をみてもその人に希望も絶望も持たずただ木々をみるよう眺める。どこかから生えてきて、成長しつつある森の一部にある様に。
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