大量破壊兵器のなかったイラクの一般国民を大量虐殺した米軍連合に、小泉政権は後方支援という立場で加勢した。それは加勢しなくてよかったことが、戦争が終わって大量破壊兵器が出てこなかったので証明された、という話です。
ところがこの対話で安倍氏は詭弁を弄し、殺さずに済んだ市民を政権与党の側であった自民党の一員として殺してしまったことを正当化するため「米軍の側に就いた判断は正しかった」といい、「そもそもイラク戦争が必要なかった」という太田光氏の指摘から論理をすりかえているんです。いいかえると、安倍氏は自分が自民党員として、後方支援という立場から、無実の人達を大量虐殺した殺人罪について自責の念を持っていない。おそらくサイコパス的(良心を感じない性質を持っている精神病質的)な自意識からなのでしょう。
イラク戦争があってもなくても、国民の大部分が一方的に殺され、国ごと破壊されたイラク国民に米国や日本を攻撃するわけも能力もなかったのですから、米軍の国際犯罪に加担する共同正犯はだれにも正当化できないということになります。
ではなぜ安倍氏が自己正当化しているか? 米軍に媚を売り共犯で侵略戦争する方が、米軍追従せず自他の国々の平和を守るより安倍氏個人の利益だ、と彼は言っている。これまで自民党の親米政権は長期化してきた経験則があるから、彼個人の地位を維持する為それが好都合だというだけなのです。日本国民である自衛隊員の命や、アメリカ・イラク国民らの命が無為に費やされ、悲惨な戦争で死んでいったとしても、安倍氏個人が自分の権力欲を満たせればよい、というのが彼の立場なのです。万国民の命と平和より自分の権力欲が優先しているというのは、彼の本性が独裁者だということを示しています。
もし自国民の命が最優先であったなら、自衛隊員に死をもたらす侵略戦争、すなわち、米国に濡れ衣されているが直接日本と関係のないイラクへの侵略戦争に、なにびとも加担することはなかったでしょう。安倍氏は日本国民の命より、自分の独裁者としての政権維持の方が大事だ、とここで述べているのです。
国の舵取りを任せるには公徳があるかないかでみてほしい。好き嫌いで独裁者えらばれると皆死ぬ。