2018年2月15日

保守の批判

自己の社会体制と異なる体制下に住んでいる人を差別、侮辱、弾圧、迫害する人は、単に自由や主権という概念を理解しない愚者である。この種の愚者は自己愛と愛国心を混同し、周辺の人間への無批評的盲従が当然と考えながら己に固有の思想行動上の欠点や制度的欠陥、悪政にさえ永遠に気づかない。要するにこの愚者は精神的奴隷なのだが、保守主義者や右翼という肩書きをつけて自国の多少あれ劣悪な体制を維持したがり、社会的停滞や退歩の原因になる。そして他国民や別の体制にあって幸福な人を差別し、見下しながら己の愚劣さを自慢して過ごす。
 全ての保守主義者は程度あれ頑固な愚者だ。そしてその退化的態度は旧套墨守の故に、伝統というありもしない永遠の同一体制への共同幻想として旧体制の維持、既得権益への隷従を当然の如くに主張するが、結局破れて亡び去る。体制の多岐性や多義性、つまり可謬的可塑な冗長性のもとにある全体制の実験的意味を理解していない愚者は、自民族中心主義の為に、集団の置かれた適応度を急激に低減させ滅亡へ向かう。
 愛国心と自民族中心主義を混同している人は、その愚かさにおいて更に致命的だ。そもそも愛国とは為政者、支配者、既得権の持ち主が己に有利な体制を維持する為の洗脳手段にしている概念だし、社会的知性の持ち主は常に現体制を改善していく為に愛国的でありえない。他の集団と自己の所属集団を比較せず、幼稚な自己愛に耽ったり、他集団のもっている別の文化やそこにおける合理性の文脈を無視する人は、他者の長所に学ぶことなく自らの民族性と考える倫理体系を絶対視してしまう。つまり、自己の属する集団の失敗を修正しえなくなる。この二重の過ち、愛国心と自民族中心主義は、狂信的な中華主義者をうみだす。皇族は典型的なうぬぼれが極端に行きすぎた中華思想の狂人であり、この宗教的自己愛妄想は自分の先祖が神であるという全能妄想に進み、邪悪な自己優越感の妄想に至る。結果、彼らがのりだした権益独占の野望によって、洗脳された神道信者をもたらしたが、彼らは皇族の直接の先祖である朝鮮民族や中国、モンゴル、アフリカ、そして先住日本などの他集団を差別しながら自己集団の絶対無謬を主張しあう。こうして様々に致命的な過ちをおしつけあう狂信集団たる神道衆愚が、天皇の元に群れる。
 保守主義者は病的な反文明人である。もし彼らが権限を維持していれば、我々はいまだに類人猿と等しい社会にくらしていたろう。天皇の滅亡、自民党の破滅は必然であり、資本主義、自由主義、民主主義などの保守思想も全て亡びへ至る道だ。我々は将来に渡りこれらの愚行を二度と採用しないだろう。正しい道は常に、旧体制を破壊する伝統離脱の運動であり、そこで現体制を維持したがる保守主義者こそ、最も邪悪な反動分子というべきだ。