2017年10月29日

政治学

政党政においてはある集団内の世論に多様性が見られないほど知的程度が均質で単純なので、一党優位や一党独裁の傾向が生じる。多党制は知的複雑化した集団で、二大政党制は複雑化の程度が中程度な社会で生じる。極端に単純かつ均一な知的性質をもつ社会では独裁化が生じる。
 王政は単独者が圧倒的な公徳をもち傑出した政治的社会・文化資本を得ている場面で、貴族政は少数者がそうである場面で生じる。従って単独者支配が必ずしも独裁的とはいえず、一党優位支配が必ず寡頭政であるとも限らない。また知的分散化の為に多数派の一人ずついずれかの部分で公徳に優る場合、共和政といえる。しかし多数派が少数派より堕落し私利を少数派を含む公徳としての功利(公益や福祉)より優先する場合、これは衆愚政である。民主政とか民衆政とは共和政と衆愚政の中間状態を指す語彙である。