2016年10月14日

利己と家庭

妊娠出産子育てしたりしたがったりする女性、或いは発情したり性行為をしたがったり子育てしている男は、彼らの為でなく自分の為にそうするのでない限り醜悪である。これらは恋人や家庭という存在が、他者にとって基本的に有害で、利己的な事を示している。いわば他者が自分に役立つのでない限り、他者に利益になる事をする者は他者から体よく利用されるが、それは利他的にふるまう自分にとってもそうなのだ。こうして何らかの共同幻想、善意という妄念、或いは品の良い習慣づけ、宗教並びに道徳的な動機に支えられているのでない限り、他者やその子は基本的に有害なのである。金銭、報酬や代価といった自己利益の為に利他行動をする人は、真の善意に支えられたふるまいでないからには、単なる利己の変形にすぎない。こうして資本家、経営者や商人の搾取が単なる利己、つまり悪意である事が証明される。利己心に基づく資本主義社会の中でも、大衆の低俗さに媚びた大衆資本主義は衆愚政のいいかえであり、寡頭政、そしてただ一人の極悪人の為に貢ぐ世襲独裁君主政(つまり資質によらず血統による世継ぎを行う天皇制、各種世襲王政)に継ぐ最悪の形態であり、多数派の誤りが絶対的になるに従って退廃が極まる。その社会にあって人々はみな利己的で、相互に有害である。
 優れて善良な資質をもつ人々は、衆愚からも寡頭者からも世襲君主(天皇家)からも離れているだろうから、そもそもが資本主義者ではありえない。善意をもつ人々のみ、よりよくなっていく明るい社会に生き残る価値があるのだ。