善悪をみわけられない者は愚者であり、善悪を逆にいう者は悪人である。この世では、愚かでしかも悪い人間が最低である。
善悪をみわけられる者は賢者であり、善悪を正しくいう者は善人である。この世では、賢くしかも善い人間が最高である。
中庸は善の中にのみあり、悪の中には存在しない。善における中庸を悟り尽くした者が聖者といわれる。行いとしての善は、本質的に知っている事と同じであり、理論あるいは言葉による正しい認識を貶める人間は、いずれにせよ最低である。
美は善き趣味についてあてはまり、即ち、善果における功徳を意味している。美を極めた者が聖である。