2015年8月1日

絶対

何も見えず誰もいない
窓もない夕べに独り座り
大宇宙を映す空を眺めている
小さな声で探した人は
深い森の奥でねむりつづけた
誰もが絶望の底で
ゆくえしれずの絶対を確かめた
いつも探して歩いていた
みたこともない景色は遠ざかり
みなれたこの町の美に満たされている
地球のどこで絵を描いていても
僕の記憶ほど美しいものはみあたらない
もうどこにもいない筈のあなたは
ゆくえしれずの絵画にねむりつづけた