2015年8月28日

あじさい

しとしとと降り続けた雨に
聴いていた記憶はあじさいに融け
枯れた
だから僕は言ったんだ
もう雨の音を聴くべきですらなく
少しずつでも
この世の幕を閉じ続けねばならない
それですべておわる
僕は絶望のねいろを溶いて
あの画布に天の色で
しりもしない原型を描こうとしたが
見えてきたのは他でもなく
君の微笑みだった
宇宙の花火みたく