2014年11月12日

都市学

都性は匿名と罪、村性は監視と恥が社会的特徴。都には隙間が多い他方、大規模で他者が多過ぎるあまり監視する制裁者が遍く常駐できないので悪の下限が無際限となり勝ち。内的自律性が薄い者は、村に居る方が外的制裁としての村人の監視の為、良好な性質を繕える。都にとっては監視装置が、村にとっては便宜的解放としての祭りが有効。両者の中間の町性は自由と責任が特徴で、合目的の社会と言える。
 都一極集中の弊害を解消するには、内的自律性の低い者や関係性認知能力に意識が偏った人々、即ち一般表象としての友人の多い人達を村に返す対策を講じねばならない。同時に、極めて特殊な才能を持った自律性の高い人物については、都に於いて適所を占めさせその善性あるいは能力を十全に発揮させねばならない。それら以外の人々にとって、町の領域が最も住み心地がよいことになるだろう。