きっかりと理解した
たしかな過去をみすえ
ふたしかな道をのぞみ
いまでは充実した午後になった
わずかでも認識しえた
たしかな自分をみすえ
ふたしかな今をのぞみ
あすには喪失した
いまでも洗いなおされる
ふたつとないあの海辺
しとしとと降りつづける
この春にちかづく雨の中で
ふたしかな未来をのぞみ
みつめつづけるあしたの潮騒
夜によっている
わずかずつすぎていく
朝がまっている
わずかずつわずかずつ
誰がきいている
すこしでも
月のこえがする
たしかかも
まだしられていない
しられたことがあるかさえ
わずかずつすぎていく
波がおしえている
誰もどこからきたか
まだしられてはない
