2012年5月21日

天才

自分自身の限られている能力を天才とよぶほどの滑稽劇があるだろうか。どれほど他人には及びがたいそれでも、何らか人間の人類としての能力なのである。そうであればこそ、この能力について真剣に限界と、生まれもった才覚の程度を社会の最良の位置に活かすことが命題なのだ。人類が孤立し、森の奥でその祖先の姿がしている通りの非文明なくらしを再びしようとすればどれほどの複雑な結果を作り上げ得るというのか。火をおこす事さえできなくなるかもしれない。
 つねに社会の中の才。天才は、ただどれかの時代の他人からみたとき及びがたい、飛び抜けた才能のこと。