失われてしまう
世の中の風景と
僕の見ていた
あるがままの自然
失われてこなかった
人の心がそこで
どれほど長いあいだ
時を刻んできたのだろう
失われえない唯一つの
世界の音譜を刻む
この両手に輝いている
忠誠のしるし
誰の為でもない
忠誠のしるし
町の灯りがきえて
直ぐさまやってきた祈り
重なっていく
かぞえきれない命の響き
いまでは
だれもおぼえてはいない
大昔の戯れのあと
そこにのぼる日は
町の灯りをともし
直ぐさまやってきた夜を
重なった夕闇に
ひたしながら響かせた
常にある世の中に
あるだけの日