2011年1月15日

駐在大使の適材派遣論

駐在ロシア大使がロシアに詳しくないと返答したことへの現首相の激怒は、お門違いというしかない。この首相氏は、自らの野党時代の教訓を半年かそこらの在任経験からすっかり忘れてしまったかも。

 官僚主義が須らく硬直化した体制維持の機構に堕しがちなのは誰もが知っている。そしてこの膿を摘出するには、議会がその率先を切って体制の欠点を批判し、内閣府へ官僚主義の改善を絶えず促し続けるしか専らない。

ロシア駐在の大使は、現時点でごく微妙な立場に関わっているので、使いまわしの官僚ではなく、内閣府が直命でロシアへ最大級の詳しさをもつ民間人外交官を任命すべき。又これに伴い、『外交官の民間人登用原則』を閣内の不文律として定着させるべき。
省庁の長官も、鹿児島出身の某相が本音をのべた如くの使いまわしによる不適材不適所の常態を抜本から改め直さねばならない。つまり、当人が学閥や党閥をこえて何らかの専門へ通用しているかぎり、その適職へ就けるのを原則とすべし。