けどしられてもない
私はそこを
つてのない旅
とある名前は
私の記憶の底で待っている
単純にいえば
この世で
望むものは何一つ手に入らない
だから旅を行くのだ
多くの人々は
記録された過去を
少しも留めずに流し去る
ざわめく繁華街の間に
誰も今をこえない
だが命は
去ってしまった寄る辺も
囁きの調べも問う事なく
偽りの権威
卑怯な出来レース
けど社会文明はそれらを
倭達の彩りとしてしまった
もう忘れ給えよ
奴らにはゴールもない
ただ走り続ける鼠競走
別に目あてもない
じっとそのコインゲームを見る
次に賭けるのは3番の痩せねず公
僕がきらいなもの
朝鮮街
とてもきたない
ぎらぎらとしたネオンサインで飾り
安物をちゃらちゃら売りまくり
民族衣装を架けてけばけばしい
色彩で訪れる者を深く誘い込む
とてもよく似ているけどとても違う人達
けど僕は同じく
京都くさい倭人街も途轍もなく大嫌いだ
とすると僕とは何者か
どちらもきたないと感じる割に
中華街へ親密さを覚えたりもしない
東洋の閑寂な田園生まれ