2010年7月9日

学問の定義

哲学はその体系へのあまねき参加を前提にした理念界の自己展開。実践理性の問い、つまり可きについてを考えるにはその意味への理解と自律を要する。弁証法は体系へ従うのではなく、常にそれをのりこえる言説でなりたつから、先ず理解する必要は哲学課程が既存の各思想の既習をも科すると教える。結局自らが博識を形而下の学識のみならず元にして、真に考える事を尊ぶ場合だけその体系の新たな構築者は、同時代で十分といわれる程には学んだ為に道徳がある、と認められる様になる。学問という用語は、この経過の為に用いられると好ましい。哲学は形而上学への呼称となりつつあるので、科学知識との連綿な統一は寧ろ問いを学ぶという漫然とした詞でより示し易い。