過去から未来までを貫く
一筋の閃きを辿る光
どこ迄も底抜けに明るい
この世の上を走る光
誰の為でもない
一人ならばそれは
おそろしい形相の
鬼火けどいまでは
誰からも忘れられた荒涼たる
仙台の崖のうえに築かれた墓場に
その残り香があるだけ
疾うに過ぎ去った道の上
人からはきらわれた杉林が
語る海風の物語
誰の眼にも明らかだろう
この世をこえて
どこへでも延び行く
あの宇宙船のそらは
水色のあかねさす町の上
だれもに信じられてた真は
きっと気のせいって
あっという間に忘れてしまった嘘
小さな貝殻にこめられた大海原の唸り
走り去る大地に息された酸素は
そこから生まれ来るいのちの源
昔はそうだったってこと
海の上に浮くぼんやりな望月
だからって日が昇らないではないのに
限りなく澄み渉る冗談じみた自由と
自転車がすべりゆく道を見よ
誰のためにも正しい答えが一つだけ
あるとしたらそれが落ちてる
深海の底のみにくい光景を
まるで自分らを見返す様に
おもいかえしてみよ
だれも京都への修学旅行なんて
そんなどす黒いいやな気分だ
何度行っても拭えない浮ついた空気と
国家の独裁者の血族が住み着いてた
その腐った臭いが拭いきれないから
天王洲に架かった橋の上で
ぼんやりと昔を思い出す
私は以前からここで
綺麗な物を集めてる子供
とても小さな物から
大宇宙の席取りまで
いつでも勘違いばかり
あなたは忘れてしまった
私は綺麗な物なら
決して見落としたりしないのに
宝石から貝殻まで
小川のせせらぎから七夕飾りまで
私の眼にかなわない
珍しさはない
でも忘れてしまったあなたは
私が大切にしていた夕凪を