2008年4月17日

世代論

猶予を返上するのは昇華によしなき理由。安価な労働力の量産が為には早婚の奨励が望ましい、高い技術が要求される社会環境程、晩婚化しなければならない。単純労働力には学習期間が必要ないゆえ。
 経済美に総合判断力の種類的遺伝が原則ならば、小人の生涯を操る技術も亦、大人の智恵に相違ない。これは人徳と呼ばれる。大凡の富者は又、智徳兼備の中庸を同時代実体にしたもの。
 世襲に実力が伴いながら永続し難いのは社会情況の変遷に対して技術は常に一代的だから。伝承しうる技法は旧態のそれだから、才能を基に後継は決定されねばならず、初代以降厳格な家訓に応じてすら配偶が成功し続ける保証はないのだから。