2008年4月12日

国語

道は旅の目的ではなく過程である。従ってその分岐が途切れても不思議は無い。何十億もの魂の旅程で大道は容易に見分けうるものでもないなら、我々の一生は悉皆、進退と興亡の夢中の様。僅かな明りを便りに先導者と後進一行が目指す目的地は、遥かに未来の向こうで霞んで見えない。去れど引き返すには余りにも遠い。既に人類は猿人では無いのだ。
 人間を信じるなら旅の供を選べ。之は民族と呼ばれる。民族は固有の通信形態としての言葉を持つ。道をはぐれない為に必須なitemは国語である。人間はその集団を越えては長らくの旅を続けて往けないもの故。