2008年2月12日

使役と制作

人間は制作し、死ぬ。どんな人間もそうだ。つまり、人間の目的は制作にある、と考えることもできる。
 科学は判断力の、哲学は趣味の批判としてあらゆる人間の制作を指導する。彼らがいかに生成な暮らしでも、そこには感覚に由来した何らかの制作性、社会貢献の痕跡としての美の術、が介在されていく。
 多様な風土は人間の分業を導く。ある者の悟性・理性・感覚と体系化されてきたいずれがより、他の人間特性に比べて後発的かは単に性格に由来する。
 例え芸術がより理論的かより実践的かの差異がその秩序化に当て填るにせよ、人間は制作する行為を通じて、文化的に、文明へ使役する。