2007年8月12日

戯曲

あるせりふ

・登場人物
青年 独白する若者

・場所 東京都内の電車
・時 午後

青年 世界中に女ほど愚かしくみにくく馬鹿なる物なし。電車。真夏。女が子供のまえにも構わず男にベタベタよりかかる。拒否せぬ男は愚鈍の模範である。女の数を減らす事、女の人格を抑圧する事は地上の秩序の規律である。サルと何一つ変わらない劣等生物め。

(客の視点が乗った電車、停まる。風景が流れて、並行していた向かいの電車の窓から見えた青年が消える)