2007年4月11日

分業の理由

地政史の功利が則ち人種格差の要因だった。とすれば人種差別もある程度迄は功利主義の適意に叶ってきた。我々の国家区分にしても同然。

 農業用地と労働力確保の優劣に由来する分業の能率が東西文明格差の原型。西洋理性万能主義の限界はそれが合理化の経過に過ぎない事にある。
 所で白人の覇権を「脱構築的に」覆す事は白人自身にとってさえ功利的なのだった。彼らの主張した民主主義とは則ち、市場の侵略的拡大による搾取福利の原理に過ぎない。

 それらの覚醒によってさえ、異種文明間の抗争は止む事ない。

 国土執着の脱会は人間にとって極めて根本的な「進化思想」に類する。
 語族を破格しない限り、すべての文明格差は必定の文化偏向。そしてある国土に人間を縛りつけておく亜因こそが国語。

 我々は第二外国語への習熟度を高める事でnationalismを破格する。言い換えれば、ある国粋性向を産み出す悪因は母語の単一制。母語の属する民族に依存しなければ国土へ贔屓ひいきする理由はなんら無くなる。

 国家と個人は――文明が永久繁栄を志すかぎり――透明でなければならない。両者が血統において癒着すれば、その滅落は避けうるものではないだろう。なぜならnationalityは地球適応への進化系であり、化石化すべきではない。

 彼らの国際分業は規模拡大された格差合理化。その調整には国連権限の拡充が是非必須。