2006年7月3日

文化人の定義

悲劇の領分を侵し、幸福の区域を拓く事。これだけが人生に宛てられた命題ではある。しかしなんとこれを解く為の道筋の多い事か。それが故にまた、効率の違いも莫大ではある。こうして殆どの成人達の自由は失われる。何故なら思索を永続するには相応の辛抱が要り、それより安易な紛い物に手を出すのが楽だから。
 凡人として生死する彼ら。君自身の生涯が何処に有るにせよ、文明化という命令は常に君の前に提示されて行くだろう。どんな個体でさえも文明建設の作業者たらざるをえない。だからそこにあるのは貢献の重みのみであるだろう。