2006年3月7日

宇宙の目的

Entropyはなぜ増大するか、対称性の乱れすなわち揺らぎによる。しかし、理論(純粋)理性には、唯数学的な必然としてしか揺らぎの原因を説明できない。ここで、実践理性的な無形観念に過ぎないとしても仮に人間原理を持ち出せば、我々がいるから宇宙はこう有るというのが恐らくは宇宙論の終局をいいあてている。そして哲学は漸次的entropyの増大に対して人間生命が如何に処遇すべきかを問うだろう。以下その理由の説明。なぜ宇宙が多様化するか、という命題に対する科学的論証は次の通り。対称性は人間原理に従って乱れ出した。宇宙はそれ以来、延長を続けていく。即ちentropyは増大する。
 今後宇宙物理学の探求すべき課題は、普遍的な万有理論へと揺らぎの基本運動を論証づけ、更に実証的に確認し、そして正確な宇宙の未来を予想する為に宇宙の展望を見つけ出す論究。故に、我々はその様な環境に自ら在るもの、デカルト的精神として生活するので、宇宙の目的を知る様に努めねばならない。ならば我々の考えるべき命題とは、宇宙の目的を悟り知り科学すなわち純粋理性に因って、精神の目的を自覚し哲学すなわち実践理性に因って、そして文明として宇宙の人間的形態を再創造すること芸術すなわち技術理性に因って。
 所で宇宙の目的とは一体何だろうか。多様化自体が目的でしかないだろう。そして精神の目的は、その様な整理された環境を悟りえることだ。
 さて人間生命とは、物質宇宙と精神作用を調和させた動く形として固有の目的を持つ。それは彼らにしか為しえない形であり、つまり一様な法則によって多様な表現を取る様な文明。文明は人間の目的として秩序ある宇宙形態を作り上げ、生命にとっては幸福の永久繁栄を、環境にとっては点景として映えさせる。