2005年12月7日

建築論

現代都心に関する限り、独立住居は一般解に成り得ない。地価に属する空間量や確保し得る環境の質について、超高層集合住宅の可能性が示唆される。公共空間の大規模緑化は熱島を鎮め、人々は地上の悪化した空気から逃れ、太陽光の恵みと共に人工性が造り出した新しい景観を享受する。そして防災面においてすら大規模構造は圧倒的優位にある。
 建築家が心配する唯一の点はその実現可能性についてであり、人が憂慮するのは歴史や街並みの破壊についてである。しかし時代は進化の道を指差している。もし配慮を払った上で新しい建設が可能なら、それらの問題は無くなるだろう。都心は未来の姿を湛え、恒久の平和を約束するだろう。