2005年12月5日

様式

芸術という仕事は結局、社会の美化を目指すものだ。そして美が主観的で、相対的な概念である限り、我々の芸術は多様化へ向かう。
 言葉遊びではなく、客観的で、絶対的な美があり得るなら、それは普遍的な社会を建設し得る。これらは一様に似た様式を取らざるを得ない。現代の文脈で批判に上るのはいつもこの様式性なのだ。人間性はそれにより抑圧されると云う。
 しかしあらゆる様式を作り上げるのも又、人間である。様式を信仰するのではなく、我々にとって価値ある体系として人間性の為に奉仕すれば、それは最も明るい世界を造り出せる筈だ。普遍人としての社会の美化が可能なら地球主義を超えて、宇宙時代が始まっているのだ。