2005年10月13日

今日

繰り返す戯れをずっと眺めていた。世界の果てにいる。ここではあらゆる音が聞こえる。すべての形が見える。けれどもたった1つだけ手に入らないものがある。命令しなくても勝手に働き続ける機械みたいに、世の中が今を奪い去ってく。けど、どうしようもない。立ちすくんだままでいる。踏み出せないままでいる。どこにも辿り着かない想いが生まれては消え、死んでいく。
 そして明日がやって来て、飲み込んでしまうだろう。まるで何事もなかったかの様に、いつもの世界は動き続けて行くのだろう。地球が回り、命が暮らす。そんな毎日に順応してゆくのだろう。そこに救いはあるか。未来の栄光は降り注ぐのか。分かるのは、きのうはもう、過ぎ去ったということだけだ。