もし高徳ゆえに金銭が手に入らないとすれば、その国では清貧でいよ。
もし不徳ゆえに金銭が手に入るとすれば、その国で成金をめざしてはならない。
もし高徳ゆえに金銭が手に入るとすれば、その国では慈善に努めよ。
もし不徳ゆえに金銭が手に入らないとすれば、その国では勉強を続けよ。
これらの社会適応は、金銭が道徳より低い価値しかない事を示しており、その国の民衆の質によって、道徳性に金銭が伴うかに違いがあると教えている。
もし民衆の質が低ければ、その社会では不徳な求めが多く、もし民衆の質が高ければ、その社会では道徳的な求めが多くなる。このため、同じ金銭の量にみえるその価値が、国々によって異なる意味をもつ。またそれゆえ、ある国で金持ちが尊敬されるか軽蔑されるかに違いが生じる。