悠仁親王の「研究不正もどき」、引用元を明示せずの流用(「【独自】悠仁さまのコンクール入選作文に疑惑浮上 複数箇所がガイドブックの記述に酷似」2022年2月16日、デイリー新潮。『週刊新潮』2022年2月24日号掲載)は、恐らく彼がまわりに過大な期待をかけられ、それに応えようとするあまり暗に焦って、素直な自分以上の実力をてらおうとしておこなった子供らしい誤りなのだろう。
かれが東大へ入る前提と思われる筑波大付属高校へ進学した、又はさせられたのも、その様なかれをとりまく過度の期待と関係しているかもしれない。
一代限り立法権を侵害し憲法違反を犯した明仁氏を除き国政の権能をもたないはず天皇に、単なる法令遵守以上の義務は制度上殆ど要求されない。なのにかれに名分違いの期待をかけるまわりの人々は、いわば愛子内親王という勉強のできる女性天皇候補に見劣りする結果になるのをおそれているのかもしれない、と推し量れる。
だがその様な杞憂は却ってかれに誤った成功体験を積ませてしまった。研究不正によって悪例を示すより、単に勉強が陸にできない方が、同等以上に裕福な場合、ひととしてより血筋のよさゆえわがままもゆるされてみえ世襲貴族的であるという現実感覚からいって、かれは家族や傅役を含む育ての親らにある意味めぐまれなかったのだろう。