一体何が日本男性を自殺においつめ、日本女性を世界一幸福度が高い状態にしているかは、社会学的な検証が必要と思う。
あなたはなぜ家父長制度がその原因という仮説をもっているのですか? 少なくともその制度は、東京圏や首都圏では殆どが独身世帯や核家族の共働き世帯で、ほぼ消滅済みと思う。
「男尊女卑の社会」というのは、私は見たことがないのだけど、うわさに聞くところでは九州圏や山口県はまだその様な文化が残っているらしい。少なくとも首都圏界隈で生活していると、日常で女性がとてもひいきされている場面は見るけど、男性が女性より優先されている場面というのは見たことがない。「日本」という単位で一緒くたにしていると詳しく真実が見えないのであり、北海道・東北・関東・中部・関西・中国・四国・九州・沖縄という地方分類とか、都道府県単位でより細かく見ないと、むしろ過度に女性優先なことがある関東や関西、男尊女卑が残っている中国や九州といった違いを見落とすのでは。
男女平等という話でいえば、私は0歳から主に首都圏で生きてきて、男女差別を1度も見たことがない。逆に女性は生まれつきひいきされて親・教師・上司に可愛がられていましたが、男性は男性というだけで頭ごなしに蔑視され、きつい仕事をおしつけられたり、何より体罰の様なことを受けていました。男性差別・女性ひいきは東京や茨城で私が繰り返し経験した話ですが、京都の話を聞くと、しばしばこの傾向はもっと激しいと分かりました。京都市内で生まれ育った或る公務員の方の話では、平安朝の文化がいまだに残存していて女性が最も権力を持っていて、男達を裏から操っていると聞きました。
男女同権が確立されている首都圏でも、不当な男女差別(それは首都圏文化では、主に男性差別・女性ひいきとして現れています)が公然と行われていますので、男女の扱いを建前上、機会平等にしたとしても、希少価値や伝統などの面で女性の方が優遇される結果不平等が当然のよう出てきます。都道府県別の20〜30代男女比(国勢調査、2015)をみると、首都圏(特に北部)は男性比が最も高く、九州圏は女性比が最も高いことが読み取れます。いいかえれば単なる希少価値という意味で、結果の不平等として、首都圏で女性ひいきが生まれ九州圏で男性ひいきが生まれるのはある意味自然な現象ともいえます。首都圏で女性ひいき(とその裏面にある男性差別)がはっきり存在しているということは、少なくとも私が0歳からそこで生まれ育った経験としてはいえます。ただでさえ先進国で自殺率が韓国に次いで高い日本(自殺率の国際比較、World Health Statistics 2017)で、女性の2倍以上も自殺し易く(警察統計、2017、24ページ。グラフ)、常に弱い立場に置かれ差別を受ける男性を冷遇すべきではありません。
私は首都圏出身の或る主夫の方が、タイ女性と結婚しタイに移民したのを知っています。その男性は文学を好み会社員が合わず、自ら主夫を選ぶほど心が柔和な人物で、育児を好みます。結婚相手の女性は会社で働くのを好む様なタイプなのでそうしたといっていました。中世的な性差は時代遅れの偏見です。