2011年6月3日

地球生態学

環境変異への適応が特定の気質、形、文化素への好みをつける。この場と姿の相互作用は性選択の際により集中した適応度を審美さとして最も中庸な特徴を示す種へみいだし易い。それらの両極端は、一般に不安定素とよばれていい。この間、姿は違った方へとひっぱりあっている。もし勢力図に片方の占める割合が過半となれば姿の傾向は安定する。日本国内のたんぽぽの品種の中で萼の反り有無が不安定素なのはこの一つの例。刀というものの有していた文化の中で擬似戦闘や儀式に比べて具体的殺傷を重視する両刃か、不意打ちや一撃での仕留めを理由にしたより細い片刃かも又。
 こうして文化素に於けるゆれは単に場の論理によってすら連続して択ばれると異なる姿を導く因みとなる。ある地域でみられる好みが、他の地域のそれとは質で異なるのは上述の不安定素がおかれた条件による。且つそれらの勢力図は、同時に遺伝子の突然変異の持続数と等しい筈。もし仮想上に場所条件不変の地域を複数置けば、生態の進化戦略へ有意な突然変異は切り捨てや付け加えにより、種が単一化されている地域よりも混交の進んだ地帯の方が多いことになる。故隔離や僻地での偶然の残存を除けば、不安定素そのものは遺伝や文化の一定な浮動間隔の中でいずれはより複合型へ至ることになる。今日の状態にいう系統樹の末端は、その通りの経過を辿ってきたといえる筈。つまり複合型の自己製機反応か一つのまとまった複雑化規則が今ある地球風の景色を形づくった。なお必ずしも無機物も無関係でない。なぜなら場の複合さの程も必然に種のえりわけと変化一切へ絡むから。