木造建築の推進は、全国一律での強制は望ましくない。
たとえば造船できるほど工業化された地域では、輸送費用やそこで排出される二酸化炭素や混沌度にくらべ、すぐみぢかに溢れかえっている鋼材を用いる方が自然だし結局は文化景観上も正しい。又、高気密でなくば殆どたちゆかない都心部にたつ小規模公共施設でも、むしろ屋上緑化をほどこした、軽量コンクリート製品での迅速なたてかえの方が合理で環境負荷も少ないかもしれない。
結局、この木材消費への促しは「木造奨励金」として助成のかたちで広められた方が合理的と思える。これなら敢えて不利な条件で無理に木造へたてる費用は省かれ、しかも大部分の都市化されきっていない地方自治体ではたしかに木造を信用していく。